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編集長タカハシ『目白バ・ロック音楽祭2007公式ガイドブック』編集長 ひとみ空飛ぶ歌姫。目白在住0年、まだヒヨコ せん日本を代表する(?)ネット系クラ・オタ takako地図を読む女。最近ボーヴォワールに目覚めたらしい アヤエルクラウディオいのち。休日も音楽家 カナエル目白と天使をこよなく愛する食いしん坊。茨城出身 検索
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6月1日から始まった『第3回目白バ・ロック音楽祭』。約3週間という開催期間で14会場26公演を主催・共催しました(他に講習会2回、講演会3回、アマチュア企画1回が関連企画として開催)。入場者はのべ5000人を超え、過去最大規模となりました。3年目にして音楽祭の知名度も上がり、新聞各社の文化欄のみならず社会面にも記事が掲載され、また、実行委員長である筒井氏のNHKラジオ番組出演、地元のケーブルテレビ局・豊島テレビによる特集番組の放映など、多くのメディアに取り上げられ話題になりました。
今年は、1607年にクラウディオ・モンテヴェルディのオペラ第1作「オルフェオ」が上演されて400年という記念すべき年です。そこで音楽祭の前半では、『モンテヴェルディフェスティバル 2007』と銘打ち、初期イタリア・バロックの名曲の数々を中心に演奏がくり広げられました。そして、音楽祭後半は、『西洋音楽との邂逅』というテーマのもと、南蛮文化の到来と日本音楽の関わりや、明治以降の日本と西洋の出会いを捉え返すという試みでした。とりわけ、南米における西洋音楽の伝播を紹介するプログラムは意欲的で、目白バ・ロック音楽祭でしか味わえない、趣のあるコンサートだったのではないでしょうか。 リュート・ギター奏者のラファエル・ボナヴィータさんには、音楽祭を通じて街とアーティストをつなぐ架け橋「コンサート・アテンダント」として協力していただきました。鳩山会館・花想容・ギャラリー鶉などでのアットホームなコンサートを始め、豊島区とのコラボレーションとして区の老人ホームでコンサートを行いお年寄りとの交流をはかるなど、大活躍のボナヴィータさんでした。 今年の「メジログ2007」のコンセプトは、「Web新聞」風に記事を載せていくこと。次々に更新されていく記事を読みやすくするために「コンサートレビュー」や「目白の街のリポート」など6つのカテゴリーを作成し、記事をまとめました。コンサートやアーティストの様子を紹介するだけでなく、音楽祭のもうひとつの柱、「目白」の街を紹介することにも挑戦し、ブロガーたちが目白の街に飛び出しては、そこで出会ったさまざまな人と風景とをレポートしました。性格はバラバラでまとまりはありませんが、音楽祭を愛する気持ちでひとつになった6名のブロガーがそれぞれの角度から音楽祭の様子を報告しました。 音楽祭では、いくつかの新しい試みも目を惹きました。そのひとつが「バ・ロックカード」。コンサートのアンケートに協力いただいたお客様に、このカードをお配りしました。カードは、一種の福引きになっていて、裏面に協賛店の割引券やアーティスト直筆のメッセージやサインが書き込まれており、好評でした。 さまざまなプログラム、さまざまな企画、さまざまな試みがあり、皆さまに満足いただけたもの、そうでなかったもの、もろもろあったと思います。昨年よりも、ひと回りもふた回りも大きくなった目白バ・ロック音楽祭ですが、まだまだ成長途上です。来年は、もっともっとパワーアップして、皆さまとお目にかかりたいと、関係者一同、志を新たにしております。 ありがとうございました。また来年! (カナエル、タカハシ)
6月18日~24日(米良美一/アンサンブル・ヴィンサント/アドリアン・ファン・デル・スプール)
21日、音楽祭初登場の米良美一による『フランスとジャポンのうた』。「西洋音楽との邂逅」のテーマによる演奏会で、前半にフランス歌曲を9曲、後半には日本歌曲8曲を披露した。米良は、ライフワークの1つとして特に日本歌曲に取り組んでいるが、確固たる技術力と魂からの歌声により、発音の難しい日本の歌を見事に歌いきった。カウンターテナーとして幅広く歌い続ける米良は、これからも人々の心に響く音楽を届けることだろう。 今年初めて音楽祭の会場となった日本女子大学の成瀬記念講堂では、23日にオーボエ奏者・三宮正満率いる「アンサンブル・ヴィンサント」による演奏会が行われた。名曲ばかりを集めたプログラムで例えばパッヘルベルのカノンは実はジーグがあったなど、名曲と言われていても実は全曲通して聴く機会が少ないために、新たな発見もあってとても親しみやすい演奏会だった。 そして音楽祭最後の演奏会は『灼熱のラテン・バロック ~18世紀イエズス会宣教時代南米の宗教作品~』。古楽アンサンブル「コントラポント」による演奏で、アントネッロ主宰の濱田氏と共にレジデント・アーティストである花井哲郎(ヴォーカル・アンサンブル カペラ音楽監督)も参加。冒頭の行列行進では舞台裏から演奏しながら入場し、観客をひきつけた。アドリアン・ファン・デル・スプールの指揮とギターで、イエズス会宣教師がもたらした、南アメリカのバロック音楽(特にボリビアやペルー)を演奏した。前半には悔い改めの季節のための、荘重で内向的な歌。後半は祝祭のためのにぎやかな音楽を集めた。演奏者たちは色とりどりの衣装を身にまとい、南米独特のリズムと響きで聴衆を魅了した。 (カナエル)
こだわりの名曲コンサート アンサンブル・ヴィンサント 日本女子大学 成瀬記念講堂
6月23日に行われたのは、オーボエ奏者・三宮正満により結成された「アンサンブル・ヴィンサント」による名曲コンサートだ。よく耳にしたことのある曲を中心に、ソリストの輝くオーボエ協奏曲やオルガン協奏曲、そしてこの日のゲストである藤崎美苗(ソプラノ)によって歌われたバッハの「結婚カンタータ」など、演奏者が「こだわって」作ったプログラムだった。 「名曲」と言われていても、曲の一部を知っているだけで実は全部を聴いたことがないという方もいるのではないだろうか。例えば、この日演奏されたパッヘルベルの「カノンとジーグ 二長調」などについては、ジーグの存在を初めて知ったという人も少なくないだろう。軽やかで楽しい曲から技巧的な曲まで、ときおり三宮の解説をはさみながら、ヴィンサントのきらびやかで優雅な響きに浸った。音楽の流れに身体をゆだねて気持ちよく吹く三宮をはじめとして、どの奏者もアンサンブルを楽しんでいる姿に親しみを感じ、聴いている側も肩の力を抜いて音楽を共有できる温かな雰囲気に包まれていた。 ヴィンサント(VIN SANTO)とは、聖なるワインを意味する琥珀色をしたイタリアの食後酒のこと。成瀬記念講堂という情緒ある会場で、極上のワインを味わったような、何とも贅沢感ある時間を過ごすことができたことだろう。 (カナエル)
世界でたったひとつの「私の靴」
「私の靴」MOTOYOSHI 目白駅前の信号を渡り、通称「F・L・ライトの小路」を線路沿いに2分ほど歩くと、すてきなショーウインドウの靴屋さん「私の靴 MOTOYOSHI」があります。 ![]() 「歩く楽しさをあなたに」をモットーに1962年創業、今年で45年の老舗(しにせ)です。来店されるお客様の足の健康を第一に、ひとりひとりに最適な靴をつくり続けています。アフターケアも懇切丁寧で、実際に履いてから生じる問題にもすばやく対応してくれます。 ![]() 今回はtakakoさんがパンプスのイージー・オーダーにトライしました。まずは足の採寸から開始。カウンセリングをしていただき、微調整をくり返しながら靴を足に合わせていきます(足を靴に合わせるのではない!)。なんと、採寸の結果、縦のサイズが右と左で5mmも違うことが判明。それから甲の高さも左右でずいぶん違いがあるようです。サイズがぴったりの既製靴がなかなか見つからないとこぼしていましたが、その理由が分かりました。そして、「外反母趾(がいはんぼし)予備軍、要注意ですね」とフィッティング・アドバイザーの石田さん。「合わない靴を履いていると、頭痛や腰痛、肩こりの原因にもなりますよ」。takakoさんは大きくうなずいています。 ![]() 店内には石の通路があり、フィッティングの際ここを歩いて実際の履き心地を確かめることができます。石田さんは何度も奥の工房と店内とを往復して、世界でたったひとつの「私の靴」を作りあげていきます。 ![]() さて、履き心地は? 「軽くて履いていることを忘れてしまうくらい。履いているだけで、心も体も軽快になります。1足3万円を超えるお値段は、はじめすこし高いのでは?と思いましたが、長年大切にできることや足もとの健康を考えるとずいぶん良心的です」。takakoさんはご満悦の様子。 最終工程を経て仕上がるのはおよそ1週間後。私も「私の靴」を履いて目白の街を散策してみたくなりました。 (カナエル) 私の靴 MOTOYOSHI 東京都豊島区目白3-17-28 電話&FAX 03-5906-4192 [営業時間] 平日10:30~19:30 土日祝日11:00~19:00 定休日 月曜日
ライン川を渡りながら作曲したアルマンド 渡邊孝
ダルカディアメンバーの渡邊孝によるチェンバロソロリサイタル。座席数50席の雑司が谷音楽堂は満員で渡邊を迎えた。 すべてフローベルガーの作品で構成された本日のプログラム。その中にはフローベルガー自身がつけた何ともユニークな題名の曲や、日常のできごとを日記のごとく書きつづったものを題材にした曲、さらには楽譜の下に情景が書かれているものまで発見されている。リクレアツィオン・ダルカディアの16日の演奏に続き、フローベルガーもまた当時としては「ロック」な人物だったのかもしれない。 彼の曲はじつに美しく、特にアルマンドは極上の響きを持っていた。渡邊の心から歌いこむ、言葉で表現する域をこえた「何か」を含んだ音色に、ただただ心揺さぶられ、無となって聴きほれた。チェンバロとは思えないほど柔らかい響きを創りだす、彼の音に対する真摯な姿勢と熱い思いが、曲を通して心にダイレクトに届いた。 フローベルガーという、まだ一般的に知れ渡っていない作曲家で臨んだ渡邊の試みは、筆者だけでなく多くの聴衆の意識を変えたことであろう。 (カナエル)
常軌を逸したカプリッチョ?
~ファリナ氏と巡るヨーロッパの旅~ 2001年に結成されたリクレアツィオン・ダルカディアの音は、アンサンブルの楽しさであふれている。16日のコンサートは、「バ・ロック(挑戦的)」と言える音楽史上初の試みを集めており、イタリア・バロック音楽の新しい顔を見せてくれた。 チェンバロ&オルガンの渡邊を、ヴァイオリンの松永・山口(ヴィオラも兼任)・渡邉さとみ(ゲスト)と、チェロの懸田が囲む。彼らの音楽は、曲の分析がしっかりなされた底辺の上に成り立っており、たとえ知らない曲でもすんなりと受け入れることができる。同じ旋律が楽器を変えて次々に表れてくるときなど、次の相手にメロディーをふわりと受け渡してゆく様がよくわかる。同じ音楽を共有していると幸福感に包まれていて、その大きな空間の中でひとりひとりが自由に主張したり寄り添ったりと漂っている感が聴いていて心地よい。 この日の最後には、ファリーナのカプリッチョ・ストラヴァガンテ(常軌を逸したカプリッチョ)を演奏した。この曲は、バラエティに富んだ音の表現が記されている。「にゃ~お」という鳴き声を真似たネコや、するどく速いピッチカートではスペインのギターを再現、弦を弓の木部で叩くという手法まで飛び出す始末。遊び心満載で音の可能性を追求した作品であった。会場から笑いや驚きを誘ったほど、彼らは弦楽器と鍵盤楽器だけでより本物に近い音色を再現していた。古い音楽という概念を取り払った夜となった。 (カナエル)
ガッティ / アンコール情報
6月3日(立教大学第一食堂)、6日(東京カテドラル聖マリア大聖堂)、9日(トッパンホール)と3つのコンサートに出演したエンリコ・ガッティ(バロック・ヴァイオリン)。 優しい人柄と穏やかな視線がそのまま音になったような美しい響きに多くの人が魅了されました。ここで、アンコールの曲名を聞きのがした方、ガッティの肉声が聞こえなかった方のために補足情報です。 6月3日(日)立教大学第一食堂 アンコール曲: ジョゼッペ・タルティーニ ヴァイオリン協奏曲D-96より第2楽章 演奏の前にガッティの説明がありました。 「皆様、今日の演奏会を終わるに当たって、ジョゼッペ・タルティーニの150曲あるヴァイオリン協奏曲(今日ではあまり演奏される事がない)のひとつから緩徐楽章を演奏したいと思います。 戦後イタリアは経済的に苦しく、多くの貴重な芸術作品がお金を得るために外国に売られてしまいました。これはカリフォルニアのバークレーに渡ったもので、タルティーニ自身による自筆譜です。 このコレクションには、タルティーニ自身による緩徐楽章の装飾が書かれています。タルティーニはこれらの楽章を書く際にイタリアの詩-特にペトラルカ、タッソ、メタスタージオといった作家の詩に感化され、旋律はその詩の韻律に沿って作曲されました。 彼はその冒頭に、彼自身の文字――暗号のようなもの――でその詩を書きました。それはつい70年か80年前に解読されました。 A rivi A fonti a fiumi, Corete amare lacrime Sin tanto che consuumi l'acerbo mio dolor 私の苦い涙よ、流れよ。 川や、いずみのように。 私の深い痛みがやわらげられるまで」(渡邊孝訳) *なお、この日の配布プログラムの渡邊孝のプロフィールに誤りがありました。「アンサンブル・ヴィンサントのメンバー」という記載は、「リクレアツィオン・ダルカディアのメンバー」の誤りです。ここに訂正してお詫び申し上げます。 6月9日(土)トッパンホール アンコール曲: アルカンジェロ・コレッリ ヴィヴァーチェ ソナタ(Wo23)遺作から A・ヴィヴァルディ ヴァイオリン協奏曲、ニ長調 作品3-9 第2楽章
後半のテーマは「西洋音楽との邂逅」
さわやかな風が通る本日18日は、音楽祭関連イヴェントがひとつもない、期間中唯一の日です。 音楽祭も残すところあと1週間、エンリコ・ガッティ、ラ・ヴェネシアーナ、ニコラウ・デ・フィゲイレド、ラファエル・ボナヴィータといった音楽祭の招聘アーティストたちは、それぞれの個性で強烈な印象と静かな(あるいは圧倒的な)感動を残して、次々と日本を離れていきました。 最後の1週間を飾る招聘アーティストは、アドリアン・ファン・デル・スプール。15日のアントネッロ『ザ・南蛮』ではボナヴィータとともにじつに息のあったギター&パーカッション、そして歌を披露し、音楽祭後半のテーマ「西洋音楽との邂逅」が幕を開けました。 一方16日は、ガッティとの一連のコンサートで共演し、にわかに注目を浴び始めているリクレアツィオン・ダルカディアの単独公演。これをもって前半のテーマ「モンテヴェルディ・フェスティバル」が幕を閉じました。 17日はそのダルカディア(みんなで略して覚えましょう!)のチェンバロ奏者である渡邊孝のソロ・リサイタル。ガッティやラ・ヴェネシアーナとの共演を合わせて5つのコンサートへの出演は、テオルボ&バロック・ギターのラファエル・ボナヴィータさんと並んで、今年の音楽祭最多です。 ひとつひとつのレビューやレポートが追いついていませんが、余韻の中で、とりこぼしたものも少しずつ拾い上げていきたいと思います。 お目当ての演奏会が終わった方も、これからという方も、どうぞメジログをのぞいてみてください。
目白バ・ロック音楽祭 インフォメーションセンター
目白駅から左へ、ケンタッキーの角を左へ、ちょっと歩いて古典楽器センターの前あたり。 目白バ・ロック音楽祭のインフォメーションセンターへは、みなさま足をお運びいただけましたでしょうか? 期間は12日から17日まで(明日までではないですか!)。 先日も登場いただいた三春さんの、「三春堂ギャラリー」にて開催中。 11時~18時まで。 何があるかといいますと… ![]() 出会える。このバサラな祝祭の初回と第2回目の記憶に。 ![]() 出会える。限定グッズの数々に。 ![]() 出会える。いろんな背景のもと飛び込んでしまったバ・ロックな人々に。 http://mejiroball.com/journal/UserContent.aspx?id=1188 お問合せ:電話03-3950-0950(開催中専用) これは明日も行かないと。 ![]()
布に宿る時代をこえたバ・ロック魂
![]() !色!色!色! ドアを開けるときもの鮮やかな彩りが目に飛び込んできました。 木箱にはきれいに切りそろえられた江戸時代からのはぎれがならんでいます。 ![]() 図書カードをめくるようにふれていくと、みな違うもようと手ざわり。 これをまとっていたひとの粋が伝わってくるようです。 これらの布は人形の着物に、またはコレクションとして額に、など求める方たちによってさまざまな生まれ変わりを遂げます。 そうそう筆者は次の日日本を発つラ・ヴェネシアーナのおみやげを探しに来たのでした。 はぎれではなく着物も棚にたくさん。こんな柄のもあるんですよ!説明しながら出してくださった夏着物は、赤と黒のストライプがしゃり感のある透ける織り方をされたもので、こんなワルなもの(?!)はミドモには…としり込みをしていたら、 「まとってみると見た目より派手じゃないんですよ」 と、ふわりとかけてはしょって下さいました。鏡をのぞくと不思議。これを着付けて目白を歩きたくなってきた… きものって、布って、おもしろい!と大はしゃぎする横で、金魚と蜻蛉(とんぼ)の刺繍を接写したLUNKOのポストカードを添えて、小さなおみやげは一枚一枚丁寧に袋に入れられたのでした。 目白駅前パン屋さんの道を入って角ひとつ左に曲がる。かえるのポストが目印。扉をあければ「きもの目白スタイル」の文字。 バロックな歌舞伎者たちに愛されたものが息づく不思議な空間が出迎えてくれます。音楽祭期間中の店内では「LUNCOの夏まっさかり」が開催。 http://mejiroball.com/journal/UserContent.aspx?id=1190 ![]() 迷い込んでみては? LUNKO(ランコ) 豊島区目白3-13-18-101 電話:03-3954-3755 営業時間:12:00~19:00 無休(年末年始、夏期、臨時休業あり) (ダ・ヴィンチ受胎告知、兄弟←?!ガブリエルの羽のはえぎわがちょっと苦手 なアヤエル)
日本語でT´amo!はなんていうんだ?
……トッパンホールの入り口で、もしかしたら迷ってしまったかもしれない後続のタクシーをはらはらしながら待っていると、なにやら少年のようにわくわくしたカオをしたクラウディオが件名の質問を。 愛しています、です。 「書いて!」 AISHITERU! 「Grazie!ねえ2曲目でロベルタにこれを言わせるんだ、ジュゼッペは知らないんだぜ!」 第2曲、Il bel pastor でのふたりのやりとり、はっきりしない牧童にしびれを切らした娘が叫んだ日本語のT´AMO!は皆さまに届きましたでしょうか。 「届きましたよ~」という返事のように、一気に空気がやわらかくなり拍手が。 マドリガーレで歌われる恋や愛の想いは現代でも、日本でも、だれにでも、身に覚えのあるもの。 レビューはどなたかにおまかせしましょう。 絶望して夜明けをさまよったり、そんな人を見つめて同情したり。 あこがれて苦しんだり、踊らされている自分をちゃかしてみたり。 1時間半に満たない時間のなかで、たくさんのひとと話をした気分。 そうそう、ソプラノのエマヌエラが、トッパンホールの床の美しさに大感激していました。なんて美しいの!と触りながら。 ![]() ![]() ![]() では、たくさんの人を巻き込んで盛大に飲み明かされた、光の降りそそぐバ・ロックな食卓(最後の晩餐と言っていました)第?弾 美しいニンファとプロデューサー武田 声はひとを表します。お聴きになりましたか? 左はいつも、マルタとアルパ(ハープ)を運んで下さったボランティア岩崎さん 師匠と愛弟子。マスタークラスの通訳(と、すがられて宴会中も通訳)の辻さん 巨匠が熱く語り合っている![]() ![]() さて、今朝は7時にホテル発。 アルパはシートの通路に置くのです。 トランクはおみやげでふくれあがっていました。 ありがとう! 書くよ! 待ってます! 飛び交うのは単語だけ、でもこめたものがたくさん。 まるでマドリガーレだ。 (見送りたくて朝頭をたたき起こすために、萩の月3つ一気食い アヤエル)
リスボンの情熱とため息 ニコラウ・デ・フィゲイレド(チェンバロ) 目白聖公会
「神業」。今日の演奏はまさにこの一言である。 スカルラッティを始めとし、ソナタを13曲(うちソナタとメヌエット4曲を含む)をチェンバロで演奏したニコラウ・デ・フィゲイレド。演奏序盤からすでに溢れんばかりの熱気でもって聴衆を引き込んでいく。指揮者でもあるニコラウは、途中で指揮を取ったり、求める音によって顔の表情が豊かに変化していったりと、それらの動作がまことに自然で、そしてすべてが彼の音楽だった。まるで体と楽器が一体化したようなその演奏は、作曲家が舞い降りてきたのではないかと思わせるほどきらびやかで生き生きとしていた。 今回のプログラムは、同じ調を並べていたり、同主調(例:ホ長調とホ短調)で揃えてみたりと、興味深い構成になっている。そして見事な音の「色」の変化。彼の生み出す音は実に豊富な色を創り出す。後半、スカルラッティの3曲を同じニ長調で並べたニコラウ。ソナタと一言でいえど曲の規模はさまざまであり、速度の異なる曲をそろえることで、大きくひとつの曲のような効果を演出した。繰り返しを伴う曲においては、1回目はシンプルに、2回目はフレーズや音色など自分の感じるがままを音にのせて聴衆に届けた。名人芸とも言うべき難しい旋律も、手の自然な動きを生かした流動的な演奏で弾ききり、聴衆の魂を揺さぶった。 鳴り止まぬ拍手に2曲のアンコールで応えたニコラウの表情は、晴れ晴れとしていた。 ※アンコール1曲目:ダングルベール作曲『シャンボニエール氏の墓』 アンコール2曲目:ソレル作曲「ファンタンゴ」 (カナエル)
J.S.バッハ:フーガの技法+音楽の捧げ物 大井浩明(クラヴィコード) 和敬塾
紫陽花が色濃く咲く中、旧細川邸の和敬塾本館にて、大井浩明によるクラヴィコードのリサイタルが行われた。1階の応接室を会場に、楽器を囲むように聴衆が座るサロン風スタイルでの演奏会。聴衆の目はまずクラヴィコードに吸い寄せられる。 ![]() 鍵盤は5オクターヴ。 クラヴィコードは、いわばピアノの直接的な前身である。チェンバロが弦をはじいて音を出すのに対し、クラヴィコードは小さな金属片で弦を押し上げる(叩く)奏法だからだ。しかし、楽器の大きさも奏でる音も非常に小さい。本来は家庭内での練習用として用いられていたクラヴィコードを現代において演奏会で演奏するのは至極困難なことである。演奏者も少ないが、その貴重なひとりである大井浩明の演奏は、集中力を途切れさせることなく、幾重もの音の線を見事に弾きわけた。わずかな雑音にもかき消されてしまうほどデリケートな音色を全身で感じようとする聴衆は、自然に目を閉じ、頭を下げる。その姿は、天からの音楽の「捧げ物」をありがたくいただくような、神聖な光景であった。 クラヴィコードは、タッチの力加減において相当の技術力を要する。強すぎれば音はつぶれ、弱ければ鳴らない。しかしながらわずか5オクターブしかない小さな楽器から生まれる音楽は、じつに大きな広がりを持ち、どっしりとしたぬくもりを残してくれる。それは、時に絡み合い、そしてほどけてゆく天才的な曲の構造の土台を理解した上で奏でた、大井にしか出せない音色であった。 さらに今回は、鈴木優人による補筆完成版「未完成フーガ コントラプンクトゥス(XIV) 3(4)つの主題による4声のフーガ」(2007)を初演した。どこからが鈴木の補筆か分からないみごとな完成版は、今後のバッハ研究にも影響を与えることであろう。 (カナエル)
PJC
上等なエンブロイダリーレースの布をまとう幸せ 去年あたりから、レースや刺繍をほどこした洋服が流行しています。PJCさんはそういう世の中の流行にはかかわらず、目白の街で25年にわたり、綿地に糸を幾重にも緻密に刺した美しい布を生み出し、そしてその布をつかって婦人服と小物の販売をしていらっしゃいます。 綿の素材にこだわるのは、日本の風土にいきる女性の身体にあくまで優しくありたいため。高温多湿な夏にカットレースは風を通し、上質な綿に幾重にも糸を重ねて刺すことによって、厳しい寒さにも対応可能。四季を通して身体にやさしく、そして美しいのがPJCの服。 実用面をいうと、家庭での洗濯が可能であるので、常に気持ちよく、この美しい布をまとうことができるのです。 その美しさ、繊細さは、いくつの言葉を並べても表現しきれないと思いますので、ぜひまずはPJCのホームページをご覧ください。そして着心地のよさを体験しに、ぜひ緑に縁取られた、かわいらしいお店へ足を運んでみてはいかがでしょう。 中世、近世までは手仕事であった刺繍を、工業製品としての展開に挑み、これからは婦人服だけでなく、男性シャツの制作も予定しているそうです。 PJC 問い合わせ (03)5996-7244 ホームページ http://pjc-kazuko-onishi.com/top.html ([文]ひとみ [写真]長澤直子) ![]()
日曜日には音楽祭の催しが、目白押し
日本女子大学の新泉山館では、10日午前10時よりラ・ヴェネシアーナのリーダー、クラウディオ・カヴィーナさんによるレクチャーでワークショップがはじまりました。 イタリアのマドリガーレでは、音楽よりも、まず詩、言葉が優先されなければならない、ということでした。とかく日本で合唱の練習では、まず譜面で音を取り、そして言葉を「後から」つけるという手順をふむことが多いようですが、イタリア・マドリガーレではその手順が逆なのです。イタリア語の詩を美しく朗読することが、「音楽的」でなければならないということです。 カヴィーナさんの朗読は、イタリア人による真のイタリア語の劇的な朗読で、まさに「オペラ」を聴くのと同じ感動がありました。 講習会への参加者は聴講生を含めて約50名。その中で3つの団体がそれぞれ1曲づつ、個人参加者は全員合同で3曲をカヴィーナさんからレッスンを受けました。多少のジョークを交えながら、しかし鋭い指摘の数々。参加者たちは冷や汗を流しつつも、マドリガーレの第一人者から、まさに本場物のレッスンを受けることのできる幸せを噛みしめていました。 午後にはラ・ヴェネシアーナのメンバーが駆けつけ、カヴィーナさんの解説を交えながら数曲、模範演奏を披露。参加者の中には、「いやぁ、参りました」の声も。 また参加者全員が見守る中、プロの声楽アンサンブルである東京ヴォイシズのマスタークラスレッスンもありました。参加者たちも一日の集大成の発表を披露して、ほっとしたのでしょうか、講習会最後の質疑応答は大変活発でした。「楽譜はどんなものを使ってるのか」「歌うときには感情移入しているのか」「発声練習はどんなふうにしているのか」などなど、皆さんの興味は尽きない様子。打ち上げに、ほとんどのヴェネシアーナメンバーも参加して大いに盛り上がったのは、あやえるのレポートにあったとおりです。 (冷や汗かいた参加者、hitomi)
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